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最新 Gen AI 事情
公開2026.06 テーマAI半導体 · 韓国

韓国「K-Nvidia」始動──Rebellions・FuriosaAI が GPU 依存に挑む国産AI半導体の賭け

サマリー

韓国政府の「K-Nvidia」構想が加速。Rebellions は評価額$2.34BでプレIPO $400Mを調達し、政府が第1号として$166Mを直接出資。FuriosaAI は評価額3兆ウォンで最大$500MのシリーズDを準備し、TSMC 5nmで量産・2026年に2万NPU出荷を目標、OpenAIのgpt-oss 120Bを RNGDカード2枚で実演した。GPU一強に挑む推論特化NPUの国家戦略と、日本企業への示唆を読み解く。

「K-Nvidia」──韓国政府がこう名づけた国家プロジェクトが、いま熱を帯びている。狙いは、Nvidia の GPU 依存から脱却し、国産のAI半導体(NPU)チャンピオンを育てること。その筆頭 Rebellions と FuriosaAI が相次いで大型のプレIPO調達に動き、上場へ向かい始めた。GPUの牙城に、韓国の推論特化チップが正面から挑む構図だ。

Rebellions ── 政府が「最初の一社」に選んだ

ソウルのAIチップ企業 Rebellions は、評価額 $2.34B でプレIPO $400M を調達(Mirae Asset と Korea National Growth Fund が主導)。うち政府が直接 $166M をコミットし、累計調達は $850M に達した。注目は、官民ファンド「Korea National Growth Fund」が K-Nvidia 構想の“第1号投資先”として Rebellions を選んだこと。2025年のシリーズC($1.4B)から評価額は1年で倍増した。

  • 製品の本番化:チップ単体から、データセンターに展開可能な垂直統合プラットフォーム RebelRack / RebelPOD を同時発表。
  • 次世代チップ:チップレット構成・144GB HBM3E 搭載の REBEL-Quad の量産を加速。
  • 海外展開:米国・日本・サウジ・台湾に拠点を設置。
  • 上場:早ければ8月に予備審査を申請の見通し。

FuriosaAI ── TSMC 5nm で量産、OpenAI のモデルを2枚で動かす

FuriosaAI は評価額を 3兆ウォンに引き上げ、最大 $500M のシリーズD プレIPO(Morgan Stanley と Mirae Asset が共同助言)を準備中。1年足らずで評価額は3倍超になった。実装面では TSMC 5nm で量産を開始し、2026年に 2万個のNPU出荷を目標。SysOne と公共向け供給契約を結び、韓国政府のAI展開に RNGD カードを供給する。

商用面の象徴的な一幕として、2025年9月、ソウルの OpenAI 新オフィスで OpenAI の gpt-oss 120B モデルを RNGD カードわずか2枚で実演してみせた。「推論効率」で GPU に挑む立ち位置を端的に示す出来事だった。

DeepX ── データセンターではなく「エッジ」を獲る

三番手の DeepX は別の市場を狙う。Apple A11 Bionic の設計者が2018年に創業し、カメラ・ロボット・ドローン・工場設備に組み込むエッジAI向けNPUを手がける。クラウド接続なしで動くのが売りで、顧客には Hyundai Motor Group のロボティクスラボ、POSCO DX、LG U+、Baidu が並ぶ。

政府戦略 ──「補助金」ではなく「直接出資」

K-Nvidia の特徴は、R&D補助金をばらまくのではなく、償還可能転換優先株で国が直接出資する点にある。Rebellions や FuriosaAI が上場すれば、納税者が見返り(場合によっては上振れ)を得られる設計だ。対象として明示されたNPU開発5社は Rebellions / FuriosaAI / DeepX / HyperAccel / Mobilint。両雄は同時期にプレIPOを進め、上場レースに入りつつある。

Meta Flow AI の視点 この動きの本質は「GPUか否か」ではなく、推論(インファレンス)の主導権をどこが握るかだ。学習はGPUでも、本番で延々と回り続ける推論コストを下げる専用NPUに各国が国家として張り始めた。日本企業への示唆は3つ──①AI半導体は単一ベンダー前提を見直し調達を多様化する②自社ワークロードの“推論コスト”を可視化し、特化チップの採用余地を測る③主権AI(国産インフラ)は調達・地政学リスクの分散策として評価する。GPU一強の時代は、推論の現場から静かに崩れ始めている。

海外の本番化事例を、自社の業務にどう翻訳するか。Meta Flow AI が伴走します。

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出典